全国都道府県議会議長会

多様な主体との連携による価値創出に向けて

議長写真
令和6年3月
京都府議会議長

石田 宗久
 




 第83代京都府議会議長の石田宗久でございます。
 
 1月1日に発生した令和6年能登半島地震は人的・物的両面で甚大な被害をもたらしました。亡くなられた方々に哀悼の意を表し、今なお厳しい状況の中での生活を余儀なくされている方々に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早く生活が再建され、復興が果たされることを祈念しております。
 
 昨年3月から、京都府議会や京都府庁と同じ敷地内で、文化庁が業務を開始いたしました。これは、明治以来初めてとなる中央省庁の本格移転であり、文化の力を核とした地方創生に向けた大きな一歩になりました。
 
 また、私の地元である京都市左京区においても、日本初の公立総合植物園である京都府立植物園が本年1月に開園100周年を迎えるなど、府内では、先人より受け継がれてきた文化を改めて見つめなおし、将来に向けて発展させていく機運が高まっております。
 
 文化庁の京都移転を契機に、全国各地に根付く芸術や伝統芸能、生活文化等の多様な文化が掘り起こされ、各地域の活力につながっていくことを期待しており、そのためには、文化が観光、産業、福祉、教育など幅広い分野と結びつき新たな価値が創出されるよう、国や自治体がこれまで以上に多様な主体と連携していくことが重要であると思います。
 
 そして、高度化・複雑化する社会問題や地域課題に直面する地方議会もまた、多様な主体との連携が求められる中、京都府議会では、多様な人材が参画する開かれた議会を目指し、議会改革を進めております。
 
 その一例を御紹介いたしますと、聞こえに不安がある方々の視聴をサポートするため、議会のインターネット中継において従来の手話通訳に加え、令和4年度からリアルタイムの字幕配信を開始いたしました。また、次世代を担う子どもや若者に、政治や議会活動への理解を深めていただくため、議員が学校へ直接出向いて高校生と意見交換を行う出前高校生議会や、小学生が議員となり実際に議場で知事に政策提案を行う京都府子ども議会なども開催しております。
 
 さらに、本年3月には新たな取組として、京都府立大学と包括連携協定を締結いたしました。議員と学生・教員が対話や交流を深めることで、大学が有する「知」を議会に取り入れ、より的確な政策形成につなげるとともに、地域の将来を担う人材の育成に貢献してまいりたいと
考えております。
 
 京都府議会は今後も「多様な主体との連携」をキーワードに、多くの府民の皆様の願いや想いを受け止め、課題の解決や新たな価値の創出
に向けてともに汗を流し、府政の更なる発展に結びつけてまいります。

京都府議会議長
石田 宗久(いしだ むねひさ)

生年月日

昭和41年5月15日

主な経歴

平成15年4月〜
京都府議会議員(現在6期目)
少子高齢社会・青少年対策特別委員会、総合交通対策特別委員会、府民生活・厚生常任委員会、警察常任委員会、総務・環境常任委員会、予算特別委員会、議会運営委員会の各委員長を歴任
令和5年5月〜
第83代京都府議会議長