議会活性化に向けて

宮城県議会議長
橋 伸二
宮城県議会議長の橋伸二でございます。
はじめに、未曾有の被害をもたらした東日本大震災から間もなく14年が経とうとしています。震災からの復旧・復興に際しまして、これまで、国や全国の自治体をはじめ、関係団体、諸外国など、国内外の多くの皆様方から、多大なる御支援を賜りましたことに、改めて心より感謝申し上げます。
さて、我が国では、人口減少社会における地域経済・社会の持続性の確保、激甚化・頻発化する自然災害への備え、今般の物価高騰対策、老朽化した社会資本の維持確保対策など様々な課題が山積しております。
このような状況において、本県では、県政運営の指針となる「新・宮城の将来ビジョン」を策定し、宮城の将来像の実現に向けた各種施策・事業を推進しておりますが、これらの施策を、民主的に合意形成を図りながら進めていくためには、二元代表制の一翼を担う県議会が、その役割をしっかりと果たしていくことが重要であると考えております。
本県議会においては、全国に先駆けて制定した「宮城県犯罪被害者等支援条例」や「宮城県飲酒運転根絶に関する条例」をはじめとした議員提案条例を33件制定するなど、地域住民と同じ目線に立った課題の政策立案に力を入れております。
また、このたび、子ども・若者支援と県民所得向上のそれぞれの分野に関する特別調査委員会を新たに設置いたしました。今後も、県が抱える様々な課題解決に向け、議会発の政策提言に務めてまいります。
さらに近年では、議会運営における取組として、DX の推進や資料のペーパーレス化のほか、障がいのある方も参加できる県議会とするため、議会中継のAI 生成による字幕付き画像の配信や庁舎のバリアフリー化を推進しております。
また、今年度は、県議会の正副議長による市町村議会訪問及び両議会の議員による意見交換会を実施いたしました。本取組を通じ、両議会が連携を深め、県全体を俯瞰しながら各種施策・事業を進めることの重要性を改めて認識したところでございます。
現在、地方議会は、投票率の低下や議員のなり手不足といった深刻な課題を抱えております。このような中、本県議会は、県民の皆様に議会への関心を持っていただき、信頼される開かれた県議会を目指して、各都道府県議会の取組も参考にさせていただきながら、一層の議会改革を進めてまいります。
今後とも、全国都道府県議会議長会の皆様と連携を図りながら、地方自治の発展に向けて全力で取り組んでまいりますので、引き続き皆様方の御支援、御指導をよろしくお願いいたします。
宮城県議会議長
橋 伸二(たかはし しんじ)
生年月日
昭和41年6月30日
主な経歴
- 平成19年4月〜
- 宮城県議会議員(現在5期目)
環境生活農林水産委員会、文教警察委員会、議会運営委員会、建設企業委員会、予算特別委員会の各委員長を歴任 - 令和5年11月
- 第46代宮城県議会議長に就任