全国都道府県議会議長会

男女共同参画のさらなる推進に向けて

議長写真
令和7年9月
石川県議会議長

安居 知世




 本年3月、第107代石川県議会議長に就任いたしました安居知世でございます。

 はじめに、8月上旬の豪雨災害によりお亡くなりになられた方々にお悔みを申し上げますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。本県も含め、全国的に大きな被害があったところですが、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

 また、全国の都道府県議会をはじめ、多くの皆様方には、昨年、本県に甚大な被害をもたらした能登半島地震及び奥能登豪雨に際し、発災以来、多大なご厚情を賜っておりますことに対し、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 本県では、本年を「復興元年」と位置づけ、インフラの復旧や被災者の生活と生業の再建を加速させるとともに、創造的復興の実現に向け、全力で取り組んでいるところであり、引き続きのご支援、ご協力を賜りますよう、深くお願い申し上げます。

 さて、全国議長会では、多様な人材が議会で活躍できるよう、「女性・若者が立候補しやすい方策」と「女性・若手議員が働きやすい議会とする方策」について検討するため、正副議長経験がある女性議員や若手男性議長の10名で構成する男女共同参画委員会が新たに設置され、私が委員長に就任させていただきました。

 先月の第1回委員会では、女性や若者のネットワークの構築、議員を育成する環境づくりなど、委員の方々から様々なご意見をいただいたところであります。

 私からは、議員が働きやすい環境づくりの一環として、標準会議規則に規定する議員の出産のための欠席期間について都道府県職員並みに改めることや、議会庁舎内に乳児室を設けることなどについて提案するとともに、議会や政党の要職に就き意思決定に携わることができる女性議員の数を増やすことの重要性についても訴えさせていただきました。

 引き続き、委員長として円滑な議事運営に努めるとともに、委員の方々と議論を深め、男女共同参画の一層の推進に全力を傾注してまいります。

 現在、石川県議会では全国の都道府県議会で初めて、正副議長を共に女性議員が務めておりますが、これが特別なことではなく、普通の社会となるためには、女性議員が責任ある役職に就き、実績を積む姿を見せることが大切であると考えております。

 石川県議会初の女性議長として、自分自身が働きながら出産や子育てを経験する中で政治の道を志した初心を忘れることなく、女性ならではの生活者目線を活かし、議長としてその職責を果たすとともに、県勢の発展に全力を尽くしてまいります。

 石川県では、能登牛や加賀野菜に加え、冬にかけて、カニやブリなど新鮮でおいしい食をお楽しみいただける季節となります。被災地においても、受入れが可能な施設を「今行ける能登」として発信しており、徐々にではありますが観光客の方々にもお越しいただけるようになりました。

 全国の皆様方の、能登、そして石川県へのご来県を心からお待ちしております。

石川県議会議長
安居 知世(やすい ともよ)

生年月日

昭和43年4月23日

主な経歴

平成23年4月〜
石川県議会議員(現在4期目)
環境農林建設委員会、厚生文教委員会、地方創生・新幹線対策特別委員会、少子高齢化対策特別委員会の各委員長を歴任
令和3年3月
第114代石川県議会副議長に就任
令和7年3月
第107代石川県議会議長に就任