時代に応じた議会活性化を目指して

大分県議会議長
嶋 幸一
大分県議会第76代議長の嶋幸一でございます。
大分県議会は、県民に開かれた議会を目指して、様々な議会改革を進め、議会活性化の取り組みを続けてきました。しかし、大きく変化する時代に対応し、多様化する県民の要請にこたえていくには、なお一層の努力が必要です。
こうした中、政府はデジタル庁を設置し、業務の効率化やコスト削減、情報の活用や共有の促進などを図るデジタル改革を推進しています。
大分県議会としても、令和3年から本会議や委員会の議論の活性化、調査・審査業務の効率化など議会活動をより充実させる視点で議会のデジタル化を進めてまいりました。具体的には、タブレットやクラウドシステムの導入により、資料の電子化を進めるとともに、災害時、感染症流行時においても議会機能を十分に発揮できるよう、オンライン委員会の実施体制を整備しました。また、議員からの届出や報告のほか、県民からの傍聴や陳情についても電子申請を可能とするなど、利便性の向上を図っています。さらに傍聴席の自動字幕モニター設置や、車いす登壇のための演壇周りのフラット化など、誰もが利用しやすい環境に整備したところです。今後とも、時代に応じたデジタル化などを進めながら、開かれた議会を目指してまいります。
さて、近年、自然災害が頻発化・激甚化しており、特に大分県では南海トラフ巨大地震や、台風、線状降水帯による水害等の大規模災害が懸念されています。中でも昨年8月に発生した日向灘を震源とする地震に伴い、初めて南海トラフ臨時情報が発表されるなど、南海トラフ巨大地震に向け、これまで以上に危機感を持って対策を進めなければなりません。また、昨年1月の能登半島地震、同年9月の奥能登豪雨による土砂・洪水氾濫などの複合災害の発生を踏まえ、より一層の対策強化の必要性を痛感しております。
このため、災害に強い県土づくりのあり方や大規模災害に備えた孤立集落対策、避難所運営など防災に関する体制づくり等について、しっかりと議論する場として、本年6月に「防災減災・県土強靱化対策特別委員会」を設置しました。今後、調査研究を行い、防災減災対策に向けた実効性のある政策提言を行うこととしています。
以上のような、デジタル化や特別委員会の取組等も踏まえ、今後とも、二元代表制の下、より身近でさらに信頼できる大分県議会を目指して誠心誠意、力を尽くしてまいります。
最後に、ご案内のとおり「おんせん県おおいた」は日本一の湧出量、源泉数を誇る温泉地です。さらに「味力も満載」ということで、海や山などの豊かな自然の中で育まれた、新鮮で安全な食材を堪能できる大分に、是非とも訪れていただければ幸甚です。
大分県議会議長
嶋 幸一(しま こういち)
生年月日
昭和40年9月3日
主な経歴
- 平成15年4月〜
- 別府市議会議員(1期)
- 平成19年4月〜
- 大分県議会議員(現在5期目)
文教警察委員会、土木建築委員会、総務企画委員会、予算特別委員会、文化・スポーツを活用した地域づくり特別委員会、決算特別委員会の各委員長を歴任 - 令和2年3月
- 第100代大分県議会副議長に就任
- 令和6年9月
- 第76代大分県議会議長に就任
