全国都道府県議会議長会

会長挨拶

議長写真

全国都道府県議会議長会会長

藏内 勇夫

福岡県議会議長



 令和7年7月23日に開催されました定例総会において、皆様のご推挙によりまして、会長にご選任いただきました藏内勇夫でございます。
 我が国は地方創生の推進をはじめとする多くの課題を抱えており、その解決に向けて、住民の代表で構成する我々地方議会においても積極的に議論し、引き続き取り組んでいく必要があります。
 その上で、地方だけで取り組むには限界がある課題については、国において、従来の発想にとらわれない効果的で大規模な施策を迅速に実行してもらえるよう、本会は地方の声をまとめて国に届け、しっかりと働きかけていきたいと思います。
 また、若者や女性に選ばれる地域をつくる地方創生の取組の成果をあげるためにも、若者や女性に地方議会について関心を持ってもらい、多様な人材が議会に参画できるようにすることも重要です。
 従来から取り組んでいる主権者教育の推進については、3月に作成したリーフレットを活用した先進事例を共有し、地方議会による取組を広げたいと考えています。
 さらに、教育委員会などの機関とも緊密に連携していくため、文部科学省の中央教育審議会において審議が行われている新たな学習指導要領に「議会と連携した主権者教育の推進」について明記していただくよう、取り組んでいきたいと思います。
 また、男女共同参画委員会の設置や女性議員研究交流大会の開催、定例総会で決定した決議事項の厚生年金への地方議会議員の加入などを通じて、多様な人材の地方議会への参画について、一歩一歩前に進めてまいります。
 先の通常国会では、企業規模要件の撤廃などを内容とする改正厚生年金保険法案が成立しました。次は厚生年金への地方議員の加入の実現に向け、本会としてもさらに力を入れ取り組んでいかなければなりません。皆様方の一層のご理解・ご協力をお願いします。
 加えて新たに、人口が少ない地域の議員定数の確保策について、研究会を設置して幅広く調査・研究を行うこととしました。
 さて、私の地元、福岡県では、人の健康、動物の健康、環境の健全性を1つの健康と捉え、一体的に守るというワンヘルスについて、議員提案により全国初となるワンヘルス推進基本条例を制定するとともに、ワンヘルス推進行動計画を策定し、新たな病原体の感染症予防や生態系保全などの先進的な取組を行っています。
 しかし、ワンヘルスの意義や取組について、他の県にはまだ十分認識されていない状況にあることから、今回の全国都道府県議会議長会会長就任を契機として、ワンヘルスの取組を全国に広げていければと考えています。
 本会は一昨年、創立100周年を迎えた歴史と伝統のある団体であります。この偉大な歴史と伝統を未来へとつなぎとめるため、更なる発展へと導く必要があり、私の政治信条である「熟慮断行」の気概をもって、先例や過去にとらわれることなく、会長職の重責を全うしてまいります。
 本日発足した新体制の下で皆様とご相談しながら、多くの課題に取り組んでまいりますので、ご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
 

プロフィール

生年月日:昭和28年12月7日

学歴:日本大学農獣医学部獣医学科卒業

    九州大学大学院博士課程修了

主な経歴

  • 昭和62年4月30日〜現在                 福岡県議会議員
  • 平成13年5月22日〜平成14年5月24日      第54代福岡県議会議長
  • 令和7年4月11日〜現在                   第74代福岡県議会議長