全国都道府県議会議長会

5 先端産業支援の充実強化について

令和3年10月28日 決定

 我が国が世界に誇る先端技術を結集した高度な技術を活用する先端産業は、今後大きな成長が見込まれるとともに、関連する技術分野が多岐にわたるため、他の産業への応用や中小企業等への高い波及効果が期待できる産業分野である。

 このため、今後、先端産業の育成・支援を戦略的に進めていく必要がある。

 よって、次の措置を講ぜられたい。

 (1) ニーズが高まる保健福祉業務やインフラの維持管理等の様々な分野におけるAIの有効活用が期待されていることから、技術開発を推進すること。

 (2) 少子高齢化・人口減少が進む中で、介護、医療、インフラ等の様々な分野においてロボットを活用するため、研究開発を推進するとともに、研究開発に関わる高度人材の確保・育成を図ること。

 (3) 新型コロナウイルス感染症の国産ワクチン・治療薬の開発、製造を行う企業や研究機関、大学の研究開発に対する支援を充実すること。

 (4) 遺伝子治療・再生医療など先進的治療の実施や研究に役立つ医療機器の開発を推進すること。

    また、感染症等の対応に万全を期すためにもAIを活用した医療機器の開発を推進すること。

 (5) 災害対応活動の支援、離島や山間部等における荷物配送、農林業の省力化等の多くの分野でドローンの利活用が期待されており、更なる安全性の確保と技術開発を推進すること。

 (6) 高齢者に関わる交通事故や中山間地域における移動手段の確保等の課題を解決するため、自動運転実用化に向けて、「自動運転に係る制度整備大綱」に基づき、技術開発を推進すること。

 (7) 航空宇宙関連産業の育成、集積への取組に対して、引き続き必要な支援を充実すること。

    また、航空宇宙関連ベンチャー等の事業展開を促進するため、開発資金の供給や高度専門人材の活用、技術開発支援などの充実強化を図ること。