全国都道府県議会議長会

社会変化への対応と県全域の発展に向けて

議長写真
令和4年3月
千葉県議会議長

信田 光保




 昨年7月に第75代千葉県議会議長に選出されました信田光保でございます。

 現在長期化を余儀なくされています新型コロナウイルス感染症については、感染力の強い新たな変異株の出現等により、全国的に病床のひっ迫や救急搬送の困難事例等が生じるなど危機的状況が発生するとともに、県民の暮らしや経済も大きな打撃を受けています。

 引き続き、国や近隣自治体と連携を図りながら、ワクチン接種や感染防止対策の徹底、疲弊した経済の回復に努めてまいります。

 また、昨年夏には、コロナ禍のなか東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、本県もオリンピック初となるサーフィン競技を含む8種目の競技会場となり、連日熱戦が繰り広げられました。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、無観客での難しい大会ではありましたが、本県のスポーツ振興と国際交流の輪が一層深まるものと期待し、培った経験をレガシーとして次世代へ引き継いでゆく所存です。

 さて、昨今の地方議会を取り巻く環境は大変厳しく、投票率の低下にみる住民の関心の低さや、議員のなり手不足、性別・年齢構成にみる多様性の不足、住民ニーズや地域課題の多様化・複雑化など、様々な課題が見受けられます。

 これらの諸課題に加え、新型コロナウイルス感染症への対応も踏まえたデジタル化への対応や、政策形成機能の強化など、議会の存在意義を高める改革が求められています。

 こうした中、千葉県議会においても、Wi-Fi設備の更新などデジタル化に対応した環境整備を図るとともに、配布資料のペーパーレス化、ウェブ会議システムの導入、タブレット端末等の配付などの検討を進めております。

 また、議会広報では、新たにツイッターやフェイスブックを開設するなど、SNSを活用した情報発信力の強化・充実を図ることとしています。

 さらに、千葉県議会では、これまでに議員提案による政策条例を16件制定しており、昨年6月に八街市で下校中の児童が飲酒運転のトラックにはねられ5人が死傷するという痛ましい事故が発生した際にも、「千葉県飲酒運転の根絶を実現するための条例」を制定したところであります。今後も、議員による政策条例の制定を積極的に推進してまいります。

 最後に、今後の地域経済は、ウィズコロナを前提とした生活様式の変化や、デジタル化の進展、脱炭素社会への取組などにより、大きな変革を迎えることとなります。

 本県の房総半島沖は、全国の中でも海洋再生エネルギーのポテンシャルが高いとされており、将来的な産業振興や地域振興に繋がることが期待されています。

 私の地元である銚子市沖でも再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札として期待される洋上風力発電の導入と、それによる地域経済の活性化への取組が進められてゆくこととなっており、カーボンニュートラルの実現に向け、議会としても積極的に支援してまいります。

千葉県議会議長
信田 光保(しだ みつやす)

プロフィール

生年月日

昭和38年7月9日

主な議員歴

平成15年4月〜
千葉県議会議員(現在5期目)
農林水産常任委員会・健康福祉常任委員会・予算委員会・議会運営委員会の各委員長及び千葉県監査委員を歴任
令和3年7月
第75代千葉県議会議長に就任