全国都道府県議会議長会

山口県議会の更なる活性化に向けて

議長写真
令和5年8月
山口県議会議長

柳居 俊学




 山口県議会議長の柳居俊学でございます。

 全国都道府県議会議長会におかれては、創立100周年の節目の年を迎えられ、私も、歴代会長の一人として、本会の発展を願うとともに、役員、事務局に皆様方には、平素から本会運営に多大なご尽力をいただいていることに、心から感謝を申し上げます。

 さて、近年、我が国を取り巻く環境は、新型コロナを契機としたデジタル化の進展、気候変動問題、不安定さを増す国際情勢など、目まぐるしい変化の中にあります。

 また、現下の少子化・人口減少は、今後、我が国の経済活動、インフラ・社会保障制度などにも大きな影響を及ぼすことが懸念され、各地方では地域の活力維持が急務とされています。

 こうした中、住民の安心・安全を確保し、活力ある地域社会を実現するため、二元代表制の一翼を担う地方議会としても、政策立案機能の充実や時代に即した議会改革など、地方議会の更なる活性化に、積極的に取り組む必要があります。

 本県におきましては、新たな総合計画「やまぐち未来維新プラン」に沿った県づくりが本格的に始動し、本県成長のチャンスとなる、デジタル化や脱炭素化といった社会変革の動きを、県議会としてしっかり支えてまいります。

 県議会においても、時代の要請に応じた地方創生の取組が加速・深化するよう、取り組むべき事項について、都度、特別委員会を設置し、有識者の意見も参考にしつつ、議論や調査研究を進め、知事等への政策提言を行い、昨年度は、脱炭素化、デジタル化推進に向けた新たな基金の創設をはじめ、その提案の多くが、具体的な政策の実現へとつながりました。

 今年度も新たに、産業脱炭素化の推進、さらには喫緊の課題である少子化問題に関する2つの特別委員会を立ち上げており、今後も、議会発の政策提言に力を入れてまいります。

 また、議会改革については、最近では山口県議会のデジタル化を進めるべく、議会改革検討協議会の場で協議を進めた結果、今年6月定例会から議会資料はすべて電子化し、タブレット端末での資料閲覧に移行しました。

 今年度は、投票率の低迷や議員のなり手不足といった課題も踏まえ、県議会がこれまで以上に「県民に身近で開かれた県議会」となるよう、鋭意検討を進めてまいります。

 近代化後の首都圏を襲った唯一の巨大地震「関東大震災」から100年を迎え、近年の頻発化・激甚化する自然災害への備えの重要性はますます高まっており、国土強靭化の取組を積極的に進めるとともに、コロナ禍を経て、人やモノの動きが活発化する中、県勢発展につながる可能性を秘めた積極的な国際交流に努めるなど、県議会として活力ある地方創生に向けた取組を推し進め、益々多様化する地方議会の役割を的確に果たしていきたいと考えています。

 山口県議会としては、引き続き全国都道府県議会議長会との緊密な連携のもと、公正・円滑な議会運営や議会活動の活性化に向けて、全力を尽くしてまいる所存です。

山口県議会議長
柳居 俊学(やない しゅんがく)

生年月日

昭和25年1月21日

主な経歴

平成3年4月〜
山口県議会議員(現在9期目)
文教警察委員会、総務企画委員会、議会運営委員会の各委員長等を歴任
平成21年5月
第63代山口県議会副議長に就任
平成23年5月
第60代山口県議会議長に就任
平成25年5月
第61代山口県議会議長に就任
平成29年7月〜平成31年4月
第71代全国都道府県議会議長会会長
令和元年5月
第64代山口県議会議長に就任
令和3年5月
第65代山口県議会議長に就任
令和5年5月
第66代山口県議会議長に就任