全国都道府県議会議長会

次の時代を見据えた岐阜県の取組みについて

議長写真
令和6年1月
岐阜県議会議長

野島 征夫




 岐阜県議会第132代議長の野島征夫でございます。

 元日に発生いたしました令和6年能登半島地震でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様には心からお見舞い申し上げます。一刻も早い復旧・復興に向け、関係機関と連携し、全力で支援していかなければならないと強く感じております。そして安全の大切さ、強靭な危機管理体制の重要性を痛感しているところです。

 さて、昨年5月、私の議長就任と時を同じくして、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類へと引き下げられ、アフターコロナの時代がスタートしました。

 そして、誰もが期待した社会経済活動の再始動に向けて取り組みが始まりましたが、コロナ禍で受けた大きなダメージに加え、長引く物価高騰なども重なり、県民や事業者は、今もなお厳しい環境にさらされています。このため、本県では「社会経済の回復・再生・転換」に向けて、県民や事業者への直接的な支援も含め、様々な取り組みを積極的に進めております。

 また、本県は、ユネスコ無形文化遺産に登録された風流踊りを構成する郡上市の「郡上踊」と「寒水の掛踊」をはじめとした文化的な地域資源のほか、飛騨牛、富有柿、鮎といった農畜産物、美濃和紙、飛騨の木工、関の刃物、美濃焼といった多様な地場産業を有しています。

 こうした地域の魅力を「清流の国ぎふ」ブランドとして、知名度向上に取り組むとともに、昨年は海外展開も強力に進めてまいりました。

 結果、国際世界観光機構(UNWTO)が推進する「持続可能な観光地づくり国際ネットワーク(INSTO(インスト))」に国内で初めて加入を認めていただいたところです。さらには、地域ぐるみで国際交流の推進に取り組み、「飛騨高山」を中心に県内の観光地は賑わいを取り戻しつつあり、旅行やイベント関連の消費も少しずつですが回復傾向にあります。

 また、少子高齢化・人口減少が全国的にも加速しております。少子高齢化対策としての「自然増」に加え、コロナ禍で加速した新たな地域分散の流れを捉え、県内就職や移住定住の促進等の「社会増」の両面から「人口減少社会からの脱却」に向け取り組んでおります。

 こうした中、本年は、全国規模で行われる「国民文化祭(『清流の国ぎふ』文化祭2024)」と「全国高等学校総合文化祭(清流の国ぎふ総文2024)」の2つの文化の祭典が本県で行われます。両大会を契機に本県の魅力や清流文化を全国に発信するとともに、次世代へつなげていく様々な活動を県民一丸となって取り組んでまいりますので、皆様のお越しを心からお待ちしております。

 社会情勢は、日々刻々と目まぐるしく変化していますが、二元代表制の一翼を担う県議会として、その全知全能を振り絞って、地域課題に適時、適確に対応し、県政が一つ一つ前進するよう引き続き努めていく決意です。

 結びになりますが、各都道府県議会並びに全国都道府県議長会の益々の発展と皆様方のご健勝、ご活躍を心よりお祈り申し上げます。

岐阜県議会議長
野島 征夫(のじま いくお)

生年月日

昭和20年8月8日

主な議員歴

平成19年4月〜
岐阜県議会議員(現在5期目)
総務委員会、土木委員会、企画経済委員会、農林委員会、決算特別委員会の各委員長及び岐阜県監査委員を歴任
平成30年5月
第126代岐阜県議会副議長に就任
  
令和5年5月
第132代岐阜県議会議長に就任