全国都道府県議会議長会

四国はひとつ −“おもてなし”で“地域の再生”を

議長写真
平成25年12月
愛媛県議会議長

竹田 祥一




 本年3月、第101代愛媛県議会議長に就任した竹田祥一でございます。

 7月には、全国都道府県議会議長会の定例総会において、伝統ある本会の副会長に選任され、その責任の重さを痛感しているところでありますが、現在の我が国は、歴史に残る国難とも言える現実に遭遇しており、微力ながらも愛媛県のため、また国のため、精一杯職責を果たしてまいる所存であります。

 さて、安倍総理も、「地方の再生なくして日本の再生はない」との認識を示されているとおり、活力に満ちた地域社会実現への取組みは喫緊の課題であり、そのためには、私たち議員一人ひとりが、幅広い民意やニーズを汲み取り、的確に政治に反映していくことが最も重要であります。

 このため、今年9月に本県で開催させていただいた「四国4県議会正副議長会議」では、四国で唯一の原発立地県である本県として、伊方原子力発電所の安全対策と県民生活や企業活動に大きく関わる電力の需給安定化を提言するとともに、震災対策関連施策の充実・強化や本州四国連絡高速道路における全国共通料金の確実な導入、地方財政基盤の充実など4県に共通する課題について非常に活発な議論が展開され、国へその実現を強く要望いたしました。

 また、私は、本県議会の観光議員連盟の会長を務め、観光振興を地域再生の起爆剤にと考えておりました。特に、愛媛県と広島県を9本の橋で繋ぎ、自転車道が併設されている“しまなみ海道”は、世界のサイクリストの聖地と呼ばれるにふさわしい条件が整っており、県ではこれを活用して、“自転車新文化”を構築するため、国内外に発信しております。また、四国八十八ヶ所と遍路道は世界遺産登録を目指しており、私としては、新文化と歴史、伝統文化とを融合させ、観光旅行者へのおもてなし、「お接待」の心で観光の振興につなげたいとの思いがありました。私からこのことを提案し、四国の3県の正副議長さんのご賛同をいただき、まさに「四国はひとつ」と意を強くしたところであります。

 県議会では、平成23年2月に「愛媛県議会基本条例」を制定し、その理念に基づき設置した議長の諮問機関である「愛媛県議会改革検討協議会」での議論を経て、これまでに、委員会での理事者による質問趣旨の確認権や議員間討議の導入また、開かれた議会運営のため議会ホームページの充実という成果を上げてまいりましたが、今後とも時代に即応した政策立案能力の向上に向け、不断の改革姿勢が必要不可欠であると考えております。

 最後になりますが、今後とも全国都道府県議会議長会と連携し、地域の自主性及び自立性を高めつつ、真の地方分権実現に向けて取組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

愛媛県議会議長
竹田 祥一(たけだ しょういち)

プロフィール

生年月日

昭和10年4月29日

主な議員歴

平成5年9月〜
愛媛県議会議員(現在5期目)
警察経済委員会、文教委員会、総務企画委員会、決算特別委員会、議会運営委員会、建設委員会の各委員長及び監査委員を歴任
平成23年5月
第96代愛媛県議会副議長
平成25年3月
第101代愛媛県議会議長