全国都道府県議会議長会

都政の新たな発展を見つめて

議長写真
平成26年4月
東京都議会議長

吉野 利明




 昨年8月に第45代東京都議会議長に就任いたしました吉野利明でございます。

 就任後の激動の状況について、先にお話をさせて頂きたいと思います。歴代の議長の中でもこれほど日程のきつい人はいなかったのではないでしょうか。就任後9月早々に、オリンピック・パラリンピック開催都市を決定するIOCの総会に、前知事をはじめ同僚議員と共に2泊6日という日程でアルゼンチンのブエノスアイレスまで行って参りました。9月28日からは、国体と障害者スポーツ大会を一つの祭典として開催するスポーツ祭東京2013が始まり、それぞれ開・閉会式には天皇・皇后両陛下をはじめ多くの皇室のご臨席を仰ぎ、盛会裏に終了することが出来ました。東京開催ということもあり、幾度となく競技御覧の栄に浴する機会を得、その度に知事と共にお迎えに立ち合わせて頂きました。その後10月には、伊豆大島での台風による災害への見舞い。少し落ち着いたところで、ソウル特別市への訪韓団の派遣に団長として参加等々、日程をこなしていました。そして、12月定例会の前になって知事の5000万円問題が発覚。議会への説明が不明確なまま辞任となりました。知事不在のまま次年度の暫定予算編成が進められ、議会へ示される中、知事選挙を行うという息つく暇もない日程で時間が流れました。そして新知事の誕生後、ロシアのソチへIOCの会長以下メンバーに表敬の為一緒に訪問。帰国翌日からの2月定例会で、久しぶりに知事と前向きの議論ができる落ち着いた議会運営をすることが出来ました。

 前述のような日程に追われる日々の中にあっても、都政の課題解決に向けて十分な議論を尽くし、都民の皆さんの納得が得られる形を考えていくことが大切です。議会改革としては、通年議会の導入、行政計画等の議決事件追加の検討等が前期からの懸案であり、また2020年開催のオリンピック・パラリンピック東京大会の成功に向けた取組も、引き続き全国の皆さんの応援を頂かなければなりません。また、昨年から公共工事の入札不調が頻発するなど、建設工事を取り巻く状況が厳しい中、施設等の建設も期限までに完成させなければなりません。さらに、これからも、東北の方々との連携を一層進めていくことが必要であり、引き続き復興支援に取り組んでいかなければなりません。

 幸いにして、新知事と議会との関係は極めて良好であり、今後もしっかりと議論をしながら、都政の発展に努めて参りたいと思います。

東京都議会議長
吉野 利明(よしの としあき)

プロフィール

生年月日

昭和22年6月26日

主な議員歴

平成9年7月〜
東京都議会議員(現在5期目)
警察・消防委員会、議会運営委員会、オリンピック・パラリンピック招致特別委員会の各委員長を歴任
平成25年8月〜
第45代東京都議会議長