全国都道府県議会議長会

「復興再生期」に果たす議会の役割

議長写真
平成26年5月
宮城県議会議長

安藤 俊威




 昨年12月に、第38代宮城県議会議長に就任した安藤俊威でございます。

 東日本大震災からの復旧・復興に際しましては、国や全国の自治体をはじめ、関係団体や諸外国など、国内外の多くの皆さまからの温かい御芳情や御支援を賜りましたことに対し、県民を代表して心より御礼と感謝を申し上げます。

 さて、東日本大震災から3年余りが経過しましたが、この間、皆さま方の力を借りながら、県、市町村、関係団体など県民が一丸となって復旧・復興に全力で取り組んできました。その結果、主要な道路や港湾などのインフラの復旧が進み、また、一部の災害公営住宅の入居が始まるなど、復興への確かな兆しが見えつつあります。本県議会においても、発災直後から早期の復旧・復興を図るため、特別委員会を設置し、現地調査を行って、市町村議会などからの要望事項をとりまとめ、国や関係機関等への要望活動を継続的に行い、各種支援施策の創設や改善などの成果を上げています。

 しかし、今なお多くの方々が不自由な生活を余儀なくされており、生活支援の充実や公営住宅等の整備、雇用機会の創出、まちづくりや産業基盤の整備など、復興を成し遂げるために必要とされる様々な取り組みが今後とも求められています。今年度は「宮城県震災復興計画」に掲げる「再生期」の初年度であることから、県では復興に向けた取り組みを一層加速させ、将来の宮城県を見据えた抜本的な再構築による宮城の再生と更なる発展を目指しています。議会としても、こうした取り組みに対する住民の意思の反映や執行状況の監視などに全力を挙げて取り組んでいきます。

 現在、本県議会では、東日本大震災の記憶を風化させないため、発災時からの議会活動の検証作業を行っており、大規模な震災等の際に議会がどのように活動すべきかの提言を含めた記録誌をとりまとめ、後世の人々や外部に発信していく予定です。そして、将来的には、大規模災害時における議会の活動マニュアル的なものを作りたいと思っています。

 今回の東日本大震災では、改めて自治体間の広域連携の必要性・重要性が再認識され、本県の市町村では、隣接自治体のみならず、遠隔の自治体との応援協定を締結するなどの例も増加しました。県レベルにおいても、隣接県との連携や広域連携等を積極的に図り、相互に共通する課題への取り組みをより一層強化していきたいと考えています。

 結びに、今後とも各都道府県議会並びに全国都道府県議長会の皆さまの御協力をいただきながら、本県の最重要課題である震災からの復旧・復興に向け取り組んでまいりますので、引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。

宮城県議会議長
安藤 俊威(あんどう としたけ)

プロフィール

生年月日

昭和32年10月27日

主な議員歴

平成7年4月〜
宮城県議会議員(現在5期目)
産業振興及び地域活性化対策特別委員会、総務企画委員会、スポーツ施設有効活用調査特別委員会、議会運営委員会、予算特別委員会の各委員長及び監査委員を歴任
平成25年12月
第38代宮城県議会議長