全国都道府県議会議長会

議会と政治への信頼・期待の回復に向けて

議長写真
平成24年8月
長野県議会議長

平野 成基




 本年3月に第86代長野県議会議長に就任いたしました、平野成基でございます。また、本年7月25日に行われた、全国都道府県議会議長会定例総会では副会長に選任され、その重責に身の引き締まる思いであります。

 さて、この8月12日まで、英国ロンドンにおいてオリンピックが開催され、国民の大きな期待を受け競技に臨んだ、日本選手団の熱戦と活躍を、皆さんも手に汗を握って観戦されたことと思います。期待に応え結果を残した選手、期待されながらも残念な結果となった選手など様々ですが、一つの競技に全身全霊で打ち込む選手の姿は、国民に大きな感動を与えていただきました。

 また、8月29日からは、障害者スポーツの祭典であるパラリンピックが、同じくロンドンで行われます。こちらも、日本選手団の活躍を心から期待しております。

 ところで、こうしたスポーツに寄せられる期待の一方、政治、特に中央の政治、既成政党に寄せられる国民の信頼と期待は、年々低下しているように感じております。

 こうした中、地方を舞台に、国の政治を変えようと考えた方々がたくさん出てまいりました。その結果、国の政治と地方の政治の区分が曖昧になり、国に対する不満・批判がそのまま地方の政治家にも向けられるとともに、我々を見る目は、非常に厳しくなってきております。

 そうした流れを受け、現在、地方議会議員の定数、議員報酬の削減を求める声が大きくなっておりますが、知事と議会は二元代表制であり、その一方を担う議会の定員、報酬を削減した場合、議会の調査能力が落ち、チェック機能も低下するのではないかと危惧しております。

 地方分権改革が進展し、義務付け・枠付けの見直しによる条例制定権の拡大など、これまで以上に都道府県の自主性が高まる中、チェック機関である、都道府県議会の役割と責任は益々重くなっており、政策立案機能の強化をはじめとする、議会改革は焦眉の急となっております。

 長野県議会では、意見書の発議件数は全国トップレベルであり、政務調査費の使途の透明化にも積極的に取り組むなど、活発な議会活動が行われております。現在も、議会改革に向けた取り組みが進められているところでありますが、個々の議員が活発に議論いただける環境を整え、議長としての責任を持って、最終的な判断をさせていただく所存であります。

 「県民に開かれた、県民に分かりやすい、県民のための県議会」を目指し、県民からの期待に応えられる議会活動を進めていきたいと自分に言い聞かせ、地道に取り組んで参ります。

長野県議会議長
平野 成基(ひらの しげもと)

プロフィール

生年月日

昭和25年3月6日

主な議員歴

平成7年4月〜
長野県議会議員(現在5期目)
決算特別委員会、総務警察委員会、議会運営委員会、商工生活環境の各委員長、監査委員を歴任
平成24年3月
第86代長野県議会議長に就任