全国都道府県議会議長会

先人たちの行動力に学ぶ

議長写真
平成28年2月
佐賀県議会議長

中倉 政義




 昨年5月に第51代佐賀県議会議長に就任しました、中倉政義でございます。

 昨年6月には全国都道府県議会議長会副会長という要職に選出いただき、議長として、また、全国の副会長として、様々な場所で様々な方にお会いできる機会を与えていただいておりますこと、心から感謝申し上げます。

 2016年の今年、佐賀県では伝統的地場産業である有田焼が創業400年を迎えます。

 17世紀後半のヨーロッパでは、日本からもたらされる磁器はその白く艶やかな肌を持った特徴から「白い黄金」と呼ばれ、加えて、ヨーロッパではまだ磁器を作ることができなかったことから金に匹敵する価値を生み出し、各国の王侯貴族たちは、地位や権力の象徴として競ってその収集に情熱を傾けた、とされています。

 その後、磁器生産が国内で盛んになったことで有田焼は18世紀前半から衰退しましたが、我が国が初めて国際博覧会に参加した1867年の第2回パリ万博で、有田焼は再び名声を得ることになります。

 しかしながら、長引く消費の低迷や消費者のライフスタイルやニーズの変化、低価格輸入品の浸透などの影響を受け、有田焼の売上げはピーク時だった1990年の1/8程度まで減少しています。

 現在、後継者の方々は、先人たちが磨き上げてきた伝統を守りながらも、時代に沿ったものづくりへのチャレンジ、そして、有田焼の魅力を世界へいかに発信していくか、産地一丸となって取り組んでおられるところであり、また新たな有田焼の歴史を創り上げていただけるものと確信しているところであります。

 さて、私ども佐賀県議会も皆様方と同様に、県政の諸課題や議会改革等に対応するため活発な議論を行っているところであります。

 先の県議会議員選挙では無投票当選が過去最多となり、投票率低下にも歯止めがかからない状況にあること、加えて今年6月からは改正公職選挙法が施行され選挙権年齢が18歳以上に引き下げられることから、若者世代に政治に関心を持ってもらい、政治家を志す後継者を1人でも多く輩出できるよう、意見交換の場づくりにも積極的に取り組んでいきたいと考えているところであり、幾多の困難を乗り越えて時代を切り拓いてこられた先人たちの行動力に学びながら、相互に知恵を出し合い、「至誠一貫」の精神で最大限の努力を傾注してまいる所存であります。

 最後に、今秋は佐賀市において実に19年ぶりとなる熱気球世界選手権大会が開催されますし、8月末には県内で全国都道府県議会議員親善野球大会を開催します。

 “さがんもん”の温かい心でしっかりお迎えしたく、多くの方々のお越しをお待ち申し上げます。

佐賀県議会議長
中倉 政義(なかくら まさよし)

プロフィール

生年月日

昭和24年9月16日

主な議員歴

平成11年4月〜
佐賀県議会議員(現在5期目)
産業常任委員会、県土整備常任委員会、交通対策特別委員会、有明玄海・エネルギー対策特別委員会、議会運営委員会の各委員長を歴任
平成24年4月
第73代佐賀県議会副議長に就任
平成27年5月
第51代佐賀県議会議長に就任