全国都道府県議会議長会

地方議会の連携の輪を拡げ、地方創生を復興の推進力に

議長写真
平成28年4月
宮城県議会議長

安部 孝




 昨年11月に、第39代宮城県議会議長に就任した安部孝でございます。また、全国都道府県議会議長会副会長という要職にも御指名いただいており、その使命と責任の重さに、改めて身の引き締まる思いをいたしております。

 宮城県に甚大な被害をもたらした、東日本大震災の発生から5年が経過いたしました。震災からの復旧・復興に、全国の皆さまから温かい御支援を賜っておりますことに対し、改めて心より御礼と感謝を申し上げます。これまでの間、復興への歩みを着実に進めているところでありますが、生活支援の充実をはじめ、まちづくりや産業基盤の整備など、解決すべき課題も数多くあります。

 このような中、本県では、昨年9月に「宮城県地方創生総合戦略」を策定し、地方創生の取り組みを推進していくことを通して、震災からの「創造的復興」を成し遂げ、ひいては、震災前からの県政運営の理念としている「富県共創!活力とやすらぎの邦(くに)づくり」の実現を加速していくこととしております。

 地方創生の実現には、県や市町村・各種団体、そして県民一人ひとりが一丸となって取り組みを進めていくことが不可欠であり、併せて、地方議会がともに手を携え、連携をより一層深めていくことが、議会としての監視機能や政策立案能力の向上を図る観点からも、大変重要であります。宮城県議会におきましても、引き続き各都道府県議会の皆さまとの連携はもとより、県内市町村議会の皆さまからも御意見を賜りながら、連携の輪を拡げてまいりたいと考えております。

 また、本県議会では、平成21年に議会基本条例を制定するとともに、議員提案条例の見直しや災害対応マニュアルの策定など、議会改革について積極的に取り組んでまいりました。先の2月定例会におきましても、「議会改革推進会議」を立ち上げ、これまでの議会改革の取り組みを踏まえ、「議会の公開」、「議会における住民参加」、「議会の運営」の3つの観点から議論が開始されたところです。今後も時代の変化に的確に対応しながら、不断の改革に取り組み、次の世代へとつないでいきたいと考えております。

 今年7月には、仙台空港が国管理空港で初の民営化実現の運びとなりました。この時期に合わせて、「仙台・宮城【伊達な旅】夏キャンペーン」の開催も予定しており、皆さまの御来県を心からお待ちしております。

 結びになりますが、今後とも各都道府県議会並びに全国都道府県議会議長会の皆さまの御協力をいただきながら、本県の震災からの復旧・復興の加速化を最重要課題として全力で取り組んでまいりますので、引き続きの御支援をよろしくお願い申し上げます。

宮城県議会議長
安部 孝(あべ たかし)

プロフィール

生年月日

昭和30年11月

主な議員歴

平成11年4月〜
宮城県議会議員(現在5期目)
文教警察委員会、総務企画委員会、議会運営委員会、子育て問題対策調査特別委員会、議会改革推進会議、予算特別委員会の各委員長及び監査委員を歴任
平成27年11月
第39代宮城県議会議長