全国都道府県議会議長会

議会が果たすべき役割と責任、より身近で開かれた議会を目指して

議長写真
平成28年8月
静岡県議会議長

鈴木 洋佑




 本年5月に第109代静岡県議会議長に就任いたしました鈴木洋佑でございます。

 先に発生した熊本地震でお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災された方々が一日も早く元の生活に戻られることを御祈念申し上げます。

 さて、昨年、本県では、伊豆の国市にあります「韮山反射炉」が世界遺産として登録されました。世界遺産の登録は、平成25年の「富士山」に続き、本県で2つ目となります。また、袋井市にあるエコパスタジアムがラグビーワールドカップ2019の会場の一つに選ばれたほか、伊豆市での2020東京オリンピック・パラリンピック自転車競技の開催が決定するなど、本県にとって明るい話題に包まれた1年でありました。

 このような夢と希望をもたらすニュースの一方で、本県では、特に若い世代が首都圏に転出するなど人口流出が続いており、深刻な課題となっております。

 こうした中、人口減少社会の克服に向けて、静岡型の地方創生を実現するため、本県では、「美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生長期人口ビジョン」と「総合戦略」を策定し、「若い世代の子どもを2人以上持ちたいとする希望」や「本県で働き、住みたいとする希望」の実現に向け、具体的な取組を進めているところであります。

 静岡県議会としましても、今年度、地方創生推進特別委員会を設置し、施策の調査を行うとともに、若者、女性、高齢者に選ばれる地域づくりを目指すため、建設的な提言を行ってまいります。

 近年、各地方自治体は、それぞれの特色を生かした個性豊かで魅力ある地域社会を築くことが求められており、各都道府県議会の果たす役割と責任も一段と大きくなっていることから、本県も議会の活性化に向けて、様々な取組を進めているところであります。

 その一つとして、議員提案政策条例の制定に力を入れ、平成26年度は、「家庭教育支援条例」、「観光振興条例」、「がん対策推進条例」の3件を制定し、これまでに11件の条例を制定いたしました。現在も、2つの条例案検討委員会を設置し、今年度中の制定を目指して、協議・調整を進めております。

 この他にも、議会広報の取組の一環として、若者向け広報の充実にも力を入れており、特に、高校生や大学生に県議会をもっと知っていただくため、平成27年度から、県議会だよりの配布を県内すべての高校、大学に拡大したほか、本会議中継をスマートフォンで視聴できるようにいたしました。これからも、大学生向け情報誌と連携して、県議会議員がどのような活動をして、どのような役割を果たしているのか知ってもらうよう、引き続き広報の充実に努めてまいります。

 今後、各都道府県議会の皆様と各会議で意見交換しながら、議会の活性化に取り組んでいきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

静岡県議会議長
鈴木 洋佑(すずき ようすけ)

プロフィール

生年月日

昭和18年8月4日

主な議員歴

平成7年4月〜
静岡県議会議員(現在6期目)
商工労働委員会委員長、議会運営委員会委員長、総務委員会委員長、副議長等を歴任
平成28年5月 静岡県議会議長に就任