全国都道府県議会議長会

新潟県議会2月定例会

議長写真
平成30年2月
新潟県議会議長

金谷 国彦




 昨年7月に第95代の新潟県議会議長に就任しました金谷国彦でございます。

 今年の冬は全国的に寒さが厳しく、雪の日が多い印象がありますが、新潟県内でも数年に一度の寒波による豪雪、低温、強風が県民生活の様々な場面に深刻な影響を与えています。

 1月には三条市内で430人の乗客を乗せたまま、雪の中で15時間にわたって電車が立ち往生しました。また佐渡市では水道管の凍結により1万世帯に及ぶ断水が発生したほか、新潟市など県内各地でも断水が発生しました。関係機関との密な連携による対応が重要であることを痛感したところであり、今冬の教訓を踏まえ、関係機関における情報共有と役割分担等の取組に期待したいと思います。

 さて現在、平成30年度当初予算案を審議する新潟県議会2月定例会が開会中です。

 1月に今後の県政運営の総合的・基本的な指針となる最上位の行政計画として策定された「にいがた未来創造プラン」では、人口減少問題への対応が県の最重要課題と位置づけられ、「県政のあらゆる分野での取組を総動員する。」とされています。

 新潟県の人口は平成9年に249万人に達して以降、20年連続で減少し、最新の推計では226万3千人、前年同月比で2万人近い減少となっています。また、総務省の報告によれば、平成29年は全国4番目に多い6500人余りの転出超過となりました。東京圏での好景気や人材不足の影響で転出が増えているとみられています。

 このような状況を改善し、にいがた未来創造プランの理念である「命と暮らしが守られ、一人一人が未来への希望を持って自らの幸福を実現できる新潟県」を実現するために、「暮らしと安全」「仕事と交流」「教育と成長」の3つの観点からアプローチするとされています。当初予算案に盛り込まれた具体的な施策等について、議会と執行部の間ではこれまで以上の緊張感の中、また県民の高い注目度の中で、活発な議論が交わされているところです。

 また、新潟県議会では、執行部への監視機能と政策立案・提言機能をより充実し、議会活動を活性化するための取組を行っております。知事と一問一答形式で行う「連合委員会」の持ち方を昨年6月定例会から見直し、従来よりも深い議論が行えるようになりました。さらに、選挙権年齢の引き下げに伴い、若年層向けの広報活動の充実を図るため、小学4年生から高校生までを対象とした出前授業にも取り組んでいるところです。

 二元代表制の一翼を担う県議会がその役割をしっかり果たし、県民の未来に向けた建設的な論戦の場となるよう、誠心誠意、議長としての務めを果たしてまいる所存であります。

 結びに、人口減少問題への対応など、国、地方挙げて取り組むべき課題には全国の都道府県議会の皆様と協力して取り組むことが大変重要であります。また、議会活動の活性化は二元代表制における議会の存在感を高めることにつながるものと考えております。引き続き全国の都道府県議会並びに全国都道府県議会議長会の皆様からの御支援、御協力をお願い申し上げます。

新潟県議会議長
金谷 国彦(かなや くにひこ)

プロフィール

生年月日

昭和11年3月15日

主な議員歴

平成11年4月〜
新潟県議会議員(現在5期目)
厚生環境委員会、産業経済委員会、スポーツ振興・健康づくり対策特別委員会、議会運営委員会、議会図書室運営委員会、新産業・雇用対策特別委員会、議会広報委員会の各委員長を歴任
平成27年5月
第97代新潟県議会副議長に就任
平成29年7月
第95代新潟県議会議長に就任