全国都道府県議会議長会

「創造的復興」と「世界とつながる新たな熊本の創造」に向けて

議長写真
平成30年8月
熊本県議会議長

坂田 孝志




 本年3月に第87代熊本県議会議長に就任いたしました坂田孝志でございます。

 「平成28年熊本地震」の発生から2年4か月が経ちました。これまでの間、全国の皆様方から、多くの御支援、励ましをいただきました。全国都道府県議会議長会におきましても、災害対応や早期復旧にかかる種々の決議・提言をいただいており、改めまして、厚くお礼を申し上げます。

 近年、大規模な自然災害が頻発しており、今年に入ってからも、大阪府北部の地震、平成30年7月豪雨が立て続けに起こりました。それぞれ状況は違うものの、同じ被災地に住む者として、一日も早い復旧・復興をお祈りするものであります。熊本地震の経験や教訓をもとに、全国議会関係者の方々と連携しながら、たとえば、激甚災害指定のあり方についての提案など共通の課題解決に向けた議論を行ってまいりたいと考えております。

 こうした中で、本県におきましては、地震前の姿に戻すだけではなく、未来に向けてよりよい地域を創る「創造的復興」を図るため、県民の皆様とともに、日々懸命に取り組んでおります。熊本の宝である「熊本城の復旧」と「阿蘇へのアクセスルート回復」、そして、被災された方々の「すまいの再建」など道半ばのものもありますが、一つずつ着実に歩みを進めるとともに、「世界とつながる新たな熊本の創造」をめざして、空港や港の機能を向上させ、アジアをはじめ世界に開くゲートウェイ化にも取り組んでいるところです。

 阿蘇くまもと空港では、民営化による機能強化や誘客拡大をめざし、八代港においては、国の「官民連携による国際クルーズ拠点」の指定を受け、港湾機能の充実を図っております。これら空・海の玄関口の拠点機能を強化させ、人流・物流の活性化につなげてまいりたいと思っております。

 本県では来年、ラグビーワールドカップ2019TM、2019女子ハンドボール世界選手権大会という2つの国際スポーツ大会の開催を予定しています。これらの大会の成功を通して、御支援への感謝と復興する熊本の姿を国内外に発信すると同時に、近年拡大しているインバウンド需要をさらに押し上げることをめざしております。

 観戦に訪れる方にできるだけ長く滞在いただき、熊本や九州が誇る自然や景観、温泉などの資源、そして、あか牛、トマト、いちご、マダイ、クルマエビといった「くまもとの赤」を旗頭に、郷土の農林水産物を存分に楽しんでいただく機会を提供してまいりたいと思っております。

 このため、議会においても、平成27年度に「国際スポーツ大会推進特別委員会」を設置し、県内開催の2つの国際大会、そして、東京2020オリンピック・パラリンピックの成功と経済効果の波及・最大化をめざし活動しているところです。

 「創造的復興」と「世界とつながる新たな熊本の創造」に向けて、執行部と真摯に議論を重ね連携しながら、邁進していきたいと考えております。

熊本県議会議長
坂田 孝志(さかた たかし)

プロフィール

生年月日

昭和32年9月11日

主な議員歴

平成7年4月〜平成17年7月、平成27年4月〜
熊本県議会議員(現在4期目)
農林水産常任委員会、建設常任委員会、文教治安常任委員会、交通対策特別委員会、有明海・八代海再生及び地球温暖化対策特別委員会、決算特別委員会の各委員長、監査委員を歴任
平成17年3月
第81代熊本県議会副議長に就任
平成30年3月
第87代熊本県議会議長に就任