全国都道府県議会議長会

議会基本条例の推進にあたって

議長写真
平成24年12月
群馬県議会議長

松本 耕司




 群馬県議会議長の松本耕司でございます。

 私は、本年5月に第86代群馬県議会議長に選出され、7月には、伝統ある全国都道府県議会議長会の理事を拝命いたしました。誠に光栄であるとともに、職責の重大さを痛感しております。皆様方の御指導、御鞭撻を賜りながら、精一杯努めてまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。

 さて、地方自治法の一部を改正する法律が本年9月に公布されました。今回の一部改正は、通年会期制の導入を可能とすることや、自治体の長が招集しないときは議長に臨時会の招集権が与えられることなど、今までの地方議会制度を大きく変えるものであります。

 このように議会改革が問われている中で、群馬県議会では、本年4月から「県民に開かれた議会」、「県民の意思が反映される議会」を基本理念とする議会基本条例を施行しました。

 この条例の最大の特色は、条例制定後の実効性を重視したことです。基本理念とともに、理念を具体化する取組や、新たな議会改革を検討し、実行する推進体制を持った条例、いわば、理念とその実現の仕組みを持った条例ということです。

 このため、新たに議会基本条例推進委員会を設置し、本年4月以降毎月1回は委員会を必ず開催し、積極的な委員会活動を行っております。この委員会活動により、委員会主催の議員研修会を2回開催するとともに、議案に対する議員個人の賛否の公表、情報機器(タブレット端末等)の委員会での使用などの成果を上げてきております。

 群馬県においては、長引く経済の低迷を打開する県内経済の活性化や防災対策の推進、成長著しい東アジアの活力を取り込むための国際戦略の推進、さらには、首都機能のバックアップ施設の誘致など多くの課題があると考えております。

 「人は正直でなければ生きる価値はない」が私の信条です。現場に足を運び、正面から壁にぶつかっては打破を繰り返すやり方を曲げず議長職に当たりたいと思っています。そして、地方議会の役割をしっかりと認識し、二元代表制の一翼である議会の更なる活性化や機能の充実・強化を図り、県民に開かれた議会となるよう改革を進めてまいりたいと考えております。

群馬県議会議長
松本 耕司(まつもと こうじ)

プロフィール

生年月日

昭和19年6月3日

主な議員歴

平成11年4月〜
群馬県議会議員(現在4期目)
県土整備常任委員会委員長、総務常任委員会委員長、県監査委員、議会運営委員会委員長等を歴任
平成22年5月
第84代群馬県議会副議長
平成24年5月
第86代群馬県議会議長