全国都道府県議会議長会

平成30年7月豪雨災害に想うこと

議長写真
平成30年12月
岡山県議会議長

高橋 戒隆




 本年5月に第69代岡山県議会議長に就任いたしました高橋戒隆でございます。

 議長に就任して7か月が経とうとしておりますが、この間、大阪北部地震及び西日本豪雨、北海道胆振東部地震など全国各地で大規模な自然災害が発生しました。岡山県では平成30年7月豪雨により死者66人、行方不明者3人、住宅の全半壊約8,100棟など甚大な被害に見舞われました。この度の災害で犠牲となられました方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます。また、全国の皆様方から心温まる多くのご支援をいただき、全国都道府県議会議長会には災害対応や早期復旧にかかる決議・提言等をいただき、厚くお礼申し上げます。より災害に強く、元気な岡山を1日も早く実現するため、国、市町村、関係団体等と連携しながら、復旧・復興に全力で取り組んでまいりたいと存じますので、引き続きご支援をよろしくお願いします。

 さて、11月11日に開催された「おかやまマラソン2018」は、被災地を支援するチャリティーゼッケンを着けたランナーが岡山路を走り、力を振り絞るランナーと盛んな声援で後押しする沿道の県民により、熱気と感動に満ちた大会となりました。改めて、スポーツには力があることを実感するとともに、県内外の皆様方により、岡山県に元気を呼び込んでいただきましたことにお礼申し上げます。

 ところで、仏教に「無財の七施(むざいのしちせ)」という言葉があります。お金も物もなくても周りの人々に喜びを与えていく、少しでも喜んでいただける方法がある、それが「無財の七施」の教えです。今回の災害では、身を挺して浸水被害に遭った住民をボートで救助する人々、被災した家屋をひとつひとつ丁寧に片付けたり、避難所で炊き出しや生活支援をするボランティアの人々、巡回診療を行う医療関係の人々など、多くの人々と被災された方々がともに立ち上がっていく姿が随所で見受けられました。まさに「無財の七施」であったと思います。

 私たちは、お互いの助け合い、支え合いの中で生きています。改めて、地域の中で共に生きていくことの大切さを感じるとともに、今後の地域創生に向けた取組に生かしてまいりたいと思います。

 最後に、平成30年7月豪雨災害に伴い、直接的な被害のなかった倉敷美観地区や岡山後楽園の観光客が大幅に減少するなど、県内の観光業も打撃を受けました。

 こうした中、「観光で岡山を元気に!!」を合い言葉に復興に取り組んでいます。支援していただきました全国の皆様方に、今度は私たちがおもてなしでお返しをしたいと存じますので、ぜひ、岡山にお越しください。

岡山県議会議長
高橋 戒隆(たかはし かいりゅう)

プロフィール

生年月日

昭和42年5月13日

主な議員歴

平成11年4月〜岡山県議会議員(現在5期目)
商工労働警察委員会、決算特別委員会、環境・危機管理対策特別委員会、土木委員会、農林水産委員会、子ども応援特別委員会、総務委員会の各委員長及び監査委員を歴任
平成30年5月
第69代岡山県議会議長に就任