更なる議会活性化に向けて 原点回帰
山梨県議会議長
河西 敏郎
山梨県議会議長の河西敏郎でございます。
平成30年9月に第127代山梨県議会議長に就任いたしました。
今さら申すまでもありませんが、地方自治の仕組みは知事が提案し、決定は議会がするというのが基本であります。
各議員は県民の負託を受け、県民の声を代弁する者であり、議員活動を通じて肌で感じた県民の思い、県政の課題を把握し、県政に反映していく役割を果たすことが大切であります。
また、執行機関に対しては事務が適正に執行されているか、県民目線で監視や評価などを行うために、議会のチェック機能の強化なども必須であります。
さて、最近の議会機能の強化に向けての、本県議会の新たな取り組みをいくつか御紹介します。まず、議会の情報化、会議資料のペーパーレス化の推進を目指し、情報端末導入に向けての検討を重ね、来年度、議事堂内のWi-Fi環境の整備とともに、議員一人一台タブレットを導入する予定となっております。また、かけがえのない財産である霊峰富士を初め、八ヶ岳、南アルプスといった名峰や森林によって育まれた良質な地下水に着目した新税導入に向けた提言の検討、さらに、林業及び木材産業の振興を目指す、山梨県県産木材利用促進条例(仮称)については、2月定例会に議員提出議案として提出を予定しております。
また、県民に開かれた議会を目指し、広報活動の充実強化策として、SNSなどを活用した活動状況の発信などにより、議会がより身近な存在となるよう努力しております。
余談となりますが、AIなど人工知能が雇用に影響を与える時代となりましたが、我々の議員活動は、まさに“ヒト”でしかできない究極の仕事ではないでしょうか。このような時代であるからこそ、議員一人一人が原点に立ち、知恵を出し合い、本来の役割を果たすことが、強く求められているものと感じております。
ところで、山梨と言えば、ブドウ、桃、ワインなどが有名ですが、名水を利用しての米(コメ)作りなども盛んであり、私も趣味として地元の中央市で八反歩ほど米を栽培しております。
故郷山梨は、その面積の約8割を森林が占め、戦国武将、武田信玄の時代においても、米作りに不向きな土地が多く、海無し県でもあり、庶民の生活は豊かではありませんでした。しかしながら、現代においては、都心に近い割に手つかずの大自然が広がっており、全国の移住希望ランキングでは常に上位に位置しております。
地方生き残りに向け、ハンデをチャンスに変えられるよう、現状に満足することなく、追いつき、追い越せという姿勢で、知事、県民と一体になって、県政や議会の活性化に努力をしてまいる所存であります。
山梨県議会議長
河西 敏郎(かさい としろう)
プロフィール
生年月日
昭和25年1月2日
主な議員歴
- 昭和63年10月
- 玉穂町議会議員(3期)
- 平成11年2月
- 玉穂町長(2期)
- 平成18年2月
- 中央市長職務執行者(合併後)
- 平成19年4月
- 山梨県議会議員に初当選(現在3期目)
総務委員長、教育厚生委員長、県監査委員などを歴任 - 平成27年5月
- 山梨県議会第111代副議長に就任
- 平成30年9月
- 山梨県議会第127代議長に就任