全国都道府県議会議長会

活力あるふるさと実現に向けて

議長写真
令和元年10月
和歌山県議会議長

岸本 健




 本年4月の統一地方選挙後初の令和元年5月臨時会におきまして、第90代和歌山県議会議長の重責を担うこととなりました。また、6月には歴史と伝統ある全国都道府県議会議長会の理事を拝命いたしました。誠に身に余る光栄であり、その使命と職責の重大さに改めて身の引き締まる思いです。微力ではありますが精一杯その職責を果たしてまいる所存でございます。

 さて、「地方の時代」が叫ばれて久しく経ちます。近年では、地方創生のための政策が進められていますが、依然として、大都市圏に「人・モノ・情報」が集中し、片や地方においては、少子高齢化の進展や人口の減少、またこれらに起因する福祉や医療サービスのあり方、防災・減災対策の強化、産業の振興など、取り組むべき課題が山積しています。

 とりわけ、防災・減災対策については、発生が懸念される巨大地震や頻発する大規模な自然災害に早急に備える必要があるなど、正に「待ったなし」の状況であります。

 一方で、世界を見据えた壮大な、夢のある施策が進められています。

 ひとつは、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致です。平成28年に公布・施行された「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」に基づき、本県では人工島「和歌山マリーナシティ」を候補地として誘致が進められています。

 IRは、観光客の増加や雇用の創出など「観光立県」を目指す和歌山にとって大きなメリットを有しますが、反面、治安や生活環境の悪化、ギャンブル依存症などの不安を抱く方がおられることも認識しています。

 そのため、本県では、シンポジウムや説明会などを開催し、県民の皆様に正確な情報の提供と治安の維持やギャンブル依存症対策へのご理解を深めていただくよう努力しており、私達県議会も、地方創生のための重要な施策と位置づけ、懸命に取り組んでいるところです。

 また、近い将来、需要の増加が見込まれる宇宙ビジネスにも目を向け、先日、本州最南端の串本町に、我が国初となる民間小型ロケット射場の誘致が決定いたしました。民間企業、県、串本町、那智勝浦町がタッグを組み進めた、この射場整備を機に、今後は、関連企業の進出や打ち上げに伴う観光客の獲得など地域産業の活性化に資するものと期待しています。

 いずれにしましても、二元代表制の一翼を担う議会の役割が非常に大きくなるなか、住民の負託を受けた私達議員が執行機関との真摯な議論を行いつつ、これらの諸施策、諸課題に積極的に取り組んでいかなければなりません。

 住民の皆様が幸せに暮らせる安心で安全な社会の実現、快適で活力あるふるさとの実現のため、和歌山県議会議長としてはもちろんのこと、全国都道府県議会議長会の理事として、誠心誠意取り組んでまいりますので、関係の皆様方のより一層のご支援、ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

和歌山県議会議長
岸本 健(きしもと たけし)

プロフィール

生年月日

昭和45年8月3日

主な議員歴

平成19年4月〜
和歌山県議会議員に初当選(現在4期目)
文教委員会委員長、総務委員会委員長、建設委員会委員長、議会運営委員会委員長、監査委員を歴任
平成30年6月13日
和歌山県議会副議長に就任
令和元年5月17日
第90代和歌山県議会議長に就任