全国都道府県議会議長会

「先憂後楽」の思い

議長写真
令和2年2月
佐賀県議会議長

桃崎 峰人




 昨年5月に、第53代佐賀県議会議長に就任しました桃崎峰人でございます。

 昨年、佐賀県内では8月の前線に伴う豪雨による家屋等の浸水や、9月の台風17号の暴風による農作物の塩害など、近年には無い大きな災害により、人的被害の発生、そして県内産業に大きな爪痕を残しました。全国の皆様方からお見舞いや励ましの言葉をいただき、この場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。本県議会といたしましても、被災された方々が平穏な日常を取り戻すため、被災者への支援や農林業・商工業等の支援、そして防災・減災対策について、引き続き活発な議論を進めてまいります。

 さて、佐賀県議会において、平成30年9月に議員提案により「佐賀県手話言語と聞こえの共生社会づくり条例」を制定しました。聴覚に障害を有する方が必要とする様々な意思疎通手段の、更なる充実が求められています。条例制定を契機として、手話が言語であるとの認識の共有とともに、全ての県民が聴覚障害の有無によって分け隔てられることなく、共に安心して暮らせる地域社会を実現していきます。佐賀県議会議場におきましても、聴覚障害者の方の傍聴を支援するために、本会議における発言を瞬時に文字変換し、その情報を表示するディスプレイを傍聴席に設置し、令和元年9月議会から運用開始したところです。

 また、議会改革については、令和元年9月に設置の議会改革検討委員会において、政務活動費の運用の在り方に関し、現在検証を重ねているところです。

 私は、幕末の佐賀藩主・鍋島直正公が大切にされていた言葉「先憂後楽」を信条としており、県政の重要課題に対し、県民に先んじて備え、様々な角度から議論を重ね、県勢の更なる発展と県民の皆様方の安心・安全な生活を守るべく、今後とも全力で取り組んでまいります。

 最後になりますが、本県には、弥生時代の日本最大級の環濠集落跡である吉野ヶ里遺跡や、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つであり、幕末に日本で初めての実用的な国産蒸気船「凌風丸」が建造された三重津(みえつ)海軍所跡などの、歴史や文化に触れることができる施設をはじめ、有田陶器市、佐賀インターナショナルバルーンフェスタ、唐津くんちなどの魅力的なイベントや祭りも多々ございます。是非とも本県にお越しいただき、その魅力に触れていただければ幸いに存じます。

佐賀県議会議長
桃崎 峰人(ももざき みねと)

プロフィール

生年月日

昭和24年10月13日

主な議員歴

平成15年4月〜
佐賀県議会議員(現在5期目)
県土整備常任委員会、文教厚生常任委員会、産業常任委員会、総務常任委員会、議会運営委員会、決算特別委員会、有明海・玄海再生環境特別委員会の各委員長を歴任
平成28年4月
第77代佐賀県議会副議長に就任
令和元年5月
第53代佐賀県議会議長に就任