全国都道府県議会議長会

困難を変革のチャンスと捉えて

議長写真
令和2年11月
栃木県議会議長

相馬 憲一




 今年3月に第107代栃木県議会議長に就任いたしました相馬憲一です。また、7月より全国都道府県議会議長会の副会長を拝命いたしました。身に余る重責ではございますが、誠心誠意全力で職務を全うする所存でございます。

 さて、全国各地に被害をもたらした令和元年東日本台風から、1年が経過いたしました。本県でも、これまで経験したことのない規模の甚大な被害を受け、来年5月の完了を目指し現在も原形復旧に取り組んでいるところでありますが、原形復旧に加え、堤防を厚くする「腹付け」やコンクリートで覆う「巻堤」などによる堤防の強化と堆積土除去などを組み合わせることでより効果的な治水対策を実施し、災害に強い地域づくりを進めております。

 近年、自然災害が頻発化、激甚化している我が国において、国土強靱化の取組は喫緊の課題であり、本県議会においても、改良復旧を積極的に導入することで更なる国土強靱化を図るよう、引き続き国等に対して強く働きかけてまいります。

 未だ新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中にあって、感染防止対策と社会経済活動の両立という、非常に難しい舵取りが求められております。未曽有の事態に手探りの対応になってしまったこれまでの反省を活かし、先手先手の危機管理対応に努め、県執行部と一丸となってコロナ禍を克服し力強い成長へと展開していかなければなりません。地域の経済・生活に大きな影響を及ぼしたコロナ禍は、新しい価値観を見出すきっかけとなったことも事実です。様々な分野においてデジタル化が急速に進み、リモートワークの推進により地方への移住や、観光地や自然の中で余暇を楽しみながら仕事をするワーケーションなど、新たな暮らしのスタイルが確立されつつあります。

 本県は、世界遺産「日光の社寺」をはじめ、私の地元大田原市の国宝「那なすのくにのみやつこのひ須国造碑」、日本遺産「那須野が原開拓」などに代表される歴史文化や、益子焼や結城紬などの伝統工芸品、さらには、生産量日本一のイチゴはもとより、和牛、米、牛乳、地酒といった豊かな食など、多くの魅力的な地域資源に恵まれております。

 本県が「新たな暮らし」の選択肢の1つとなるよう、この素晴らしい資源を積極的に活用し、地方創生に繋げていきたいと考えております。

 2年後には、いよいよ本県で「いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会」が開催されます。本大会が多くの人に夢や希望、感動を与えるとともに、心のこもったおもてなしにより、栃木に集う方々の記憶に残る素晴らしい大会となるよう、全力を尽くして参ります。

栃木県議会議長
相馬 憲一(そうま けんいち)

プロフィール

生年月日

昭和32年5月3日

主な議員歴

平成3年12月〜
大田原市議会議員(計3期)
平成15年4月〜
栃木県議会議員(現在5期目)
土木委員会、経済企業委員会、議会運営委員会の各委員長を歴任
令和2年3月
第107代栃木県議会議長に就任