議長随想

〜復興の先の新たな未来に向けて〜

 多くの尊い命と財産を奪った東日本大震災津波発災から4年2か月が経過しました。発災以来、全国の皆様から多くの温かい御支援をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。
 県民一丸となった取組により復興まちづくりは本格化の段階に移っておりますが、今なお2万7千人もの方々が応急仮設住宅等での不自由な生活を余儀なくされるなど、震災の爪痕はあまりにも深く、復興は未だ途上と言わざるを得ません。
 本県議会では、平成23年9月に、議長を除く議員全員で構成する東日本大震災津波復興特別委員会を設置し、これまで参考人招致により今後の復興の取組の方向性等について意見交換を行うとともに、暮らしの再建やなりわいの再生の現状について現地調査を行い、それらの結果を踏まえ国や県に対し要請を重ねてきました。
 本県は、今年を「本格復興邁進年」と位置付け、ピークを迎える復興事業の着実な推進を図ることとしており、議会においても、県民の声を聴きながら、真に実感できる復興を目指して全力で取り組んでおります。
 復興の先にある岩手の新たな未来像を描き実現するため、地域の魅力や可能性を生かした取組が、大きな鍵を握ると考えております。
 その一つが、平成28年に、本県では初めての完全国体として開催される2016希望郷いわて国体・希望郷いわて大会(第71回国民体育大会・第16回全国障害者スポーツ大会)です。この大会を通じて、全国からの復興支援に対する感謝の気持ちを伝え、復興に取り組む本県の姿を全国に発信できるよう、「広げよう感動。伝えよう感謝。」をスローガンに、大会の成功に向け、県民総参加でおもてなしの準備を進めています。ぜひ多くの皆様に機会を捉えて本県を訪れていただきたいと思います。
 もう一つが、国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現に向けた取組です。宇宙誕生や質量の起源など人類存在の謎に迫る研究施設であるILCは、本県と宮城県にまたがる北上山地が建設最適地とされています。建設が実現すれば、最先端技術産業が集積し多文化が共生する国際的な知の拠点が形成され、東北全体に大きな経済波及効果をもたらし、真の復興にも寄与することが期待されることから、県民意識の醸成を図るとともに、ILC日本誘致の早期決定を促すため、宮城県と連携して国への働きかけを強めていきたいと考えています。
 復興支援を通じて生まれた絆を大切に、国内外とのつながりを深めながら、新たな未来を創造する復興に向け一層の努力を傾注して参る所存ですので、引き続き、皆様の御支援をよろしくお願い申し上げます。

岩手県議会議長
  ち ば   つとう
 千 葉   伝

プロフィール
生年月日
昭和23年4月10日
主な議員歴
平成7年4月〜岩手県議会議員(現在5期目)総務委員会、農林水産委員会、
          決算特別委員会の各委員長を歴任
平成25年9月 第49代岩手県議会議長に就任