府県会の歩み

 明治22年2月11日、大日本帝国憲法が公布され、翌明治23年、第1回帝国議会が召集され、11月29日、開院式が挙行された。
 一方、地方制度については、明治21年4月17日、市制町村制を公布(明治22年4月1日施行)し、この法律により「市」が設けられ、市・町村 -(郡)- 府県 - 国という地方制度の基本構造が確立し、現在に及んでいる。
 また、明治23年5月17日、府県制を公布し、地方団体としての府県の基本を定めた。しかしながら、府県制第94条に郡制、市制を施行した府県に、府県制は施行されることとされていたため、郡市の廃置分合がはかどらない府県では、府県制が施行されなかった。明治32年の全文改正まで、府県制が施行されなかった府県は3府4県に及び、同府県では、依然として府県会規則が施行されていた。

府県制の制定(明治23年5月17日公布)

 府県制では、府県は、国の行政機関としてではなく、地方公共団体としてはじめて規定した。府県会は、府県内郡市の複選制選挙による名誉職議員で構成し、予算決定、決算報告認定等6件及び法令による事項を議決することとした。
 府県制の骨子は、次のとおりである。

  1. 府県会議員の定数は勅令で定める。
  2. 議員は名誉職とし、任期は4年で半数改選とする。
  3. 府県会の権限は、予算、決算、府県税の賦課徴収方法等6項目に制限列挙された。
  4. 府県会は公益に関する事件につき知事又は内務大臣に建議することができる。
  5. 府県会は毎年秋に通常会(30日以内)を開く。
  6. 会議は公開とする。
  7. 秩序維持、懲罰について規定する。
  8. 府県会に書記を置き議長が選任する。
  9. 府県会規則・府県会議員選挙規則を廃止する。
府県制の改正(全文改正)(明治32年3月16日公布)

本改正の概要は次のとおりである。

  1. 府県の本質を法人と明定し、官の監督を受け、法律命令の範囲内で公共事務・委任事務を処理するものと規定する。
  2. 従来、府県会議員は間接選挙(郡市会と郡市参事会が会合して選挙)であったのを、選挙有権者による直接選挙とした。
  3. 府県会議員は半数改選制であったが、これを全員改選制とした。
  4. 府県会の通常会は秋期に限らず年一回招集する。
府県藩数の変化
年月 道(使) 備考
明治元年閏4月   10 23 277   310  
2年末   1 3 46 271 321 開拓使設置(2年7月)
3年末   1 3 43 256 303  
4年6月   1 3 45 261 310 廃藩置県直前
7月   1 3 306   310 廃藩置県直後
11月   1 3 72   76 県治条例公布
5年9月   1 3 69 1 74 琉球藩設置
6年末   1 3 60 1 65  
8年末   1 3 59 1 64  
9年末   1 3 35 1 40  
12年4月   1 3 36   40 沖縄県設置(12年4月)
13年12月   1 3 37   41 徳島県設置(13年3月)
14年12月   1 3 38   42 境県を廃止し(14年2月)、福井県(14年2月)、鳥取県(14年9月)設置
15年12月     3 41   44 函館、札幌、根室県設置(15年2月)
16年12月
〜18年12月
    3 44   47 富山、佐賀、宮崎県設置(16年5月)
19年12月   (道) 1 3 41   45 函館、札幌、根室県廃止し、北海道庁を置く(19年1月)
20年12月   1 3 42   46 奈良県設置(20年11月)
21年12月   1 3 43   47 香川県設置(21年12月)、現在に至る府県名確立(1道3府43県)
昭和18年12月 1 1 2 43   47 都政施行(18年7月)
21年12月 1 1 2 42   46 沖縄県を除く
47年5月15日 1 1 2 43   47 沖縄県復帰
(注)総務省自治行政局市町村課「全国市町村要覧」をもとに全国議長会事務局で作成